2003年、フリスビーを投げると、それをジャンピンングしてキャッチする犬を何かの記事で読んだ記憶が、後に私達の家族となるCONNIEを迎え入れるきっかけでした。
「犬と一緒に楽しめるっていいなぁ。子供達と一緒に遊べるといいなぁ・・・」と初めはそんな単純な動機だった記憶があります。
　ネットで「フリスビー犬」と検索すると、白黒の犬種ばかりがヒットしました。更に調べていくと「ボーダーコリー」という犬種であることが判りました。
　この記事を書いている2017年現在、「ボーダーコリー」に関する情報はたくさんありますが、当時はそう多いものではなく、ネット上でHPを立ち上げておられるボーダーコリーの飼い主さんの情報を見て犬種の特性や育て方などを知る事となります。
　後日サイトを開設しているボーダーの飼い主さんと仲良くなりお会いできるきっかけがありました。実際に成犬のボーダーを見て、家に迎え入れるのはボーダーコリーしかないと思うようになります。
　家から近いペットショップにボーダーコリーの女の子がいるという情報を聞き付け、家族で見に行くことに。私と長女は「ボーダーコリー」を迎え入れる事で意見は一致していましたが、家内はチワワとかトイプードルのような小型犬で可愛いのをイメージしていました。
ペットショップに入るとケージに入れられた子犬達がいましたが、私は目もくれずに目指すボーダーの女の子の方へ。
　他の幼犬達は元気にケージ内で遊んでいるのに、ふてくされた様子で外を眺めていたボーダーがいました。初めてのCONNIEとの出会いでした。
　ケージから出してもらって抱え上げ、顔を見合わせたCONNIE。店員さんに「この子を連れて帰りたい。」と。
　当初家内は自分の想定している犬とは違うボーダーを家族に迎え入れたので、ご機嫌斜めでしたが、家に戻って名前を付けようと長女と話していた時、キッチンから出てきた家内が、もう決めたと。
　CONNIEの名前の由来は、後から家内に聞いたのですが、当時子供向け番組のポンキッキーズに登場する「ジャカジャカじゃんけん」に登場する「コニーちゃん」からきたと言う事でした。
　家に迎え入れた時、変な咳を繰り返していて、獣医さんの元へ。獣医は「ペットショップからの子？変な病気じゃないの？返品すれば？命に関わると後々厳しいよ」と言います。ろくな診断もせず、一蹴してしまうその獣医に対し、「命をも軽々しく扱うような医者に、この子を診てもらうことはもう無いとペットショップから動物病院を紹介してもらい、治療に。
　それ以来、14年は大きな病気もせず私達と共に私達家族のヒストリーをCONNIEは共に歩みました。

　CONNIEを家族に迎えてから記録を写真に残そうと撮り始めました。彼女と出会わなければ、今も続く趣味のカメラはなかった事と思います。


　ディスクドッグとして大会にも出ました。しかしどうもディスクは好きでは無いようで、３戦参加以降大会にもエントリーはしなくなりました。それでもその時に年齢差を超えて仲良くなったボーダー飼いの人達と今も交流は続いています。

　2017年3月に入った頃から、くしゃみを頻繁にするようになりました。日を追う毎にくしゃみをした後、鼻血を出すようになりました。
　4月初旬、CONNIEは突然身体が硬直して痙攣し出し今まで経験した事の無い状況に。
以降二度同じ症状が出たため、精密検査でCTとMRIを受ける事となります。
　検査結果は、鼻腔内腫瘍でした。宣告されたのは余命２ヶ月持たないと。右鼻腔奥に大きさにして７cm程の腫瘍が眼底及び脳にまで接近していて悪性腫瘍。このままだと右目は潰れ、脳にまで侵蝕しはじめて、どのような症状を誘発するか判らない。
　言える事は、歩行が出来なくなり、呼吸困難から命を落としてしまうという重篤な病気にかかったCONNIEでした。
　残された道は延命。しかも多くの手段はありません。放射線での対処療法しか道はありませんでした。
　放射線治療は現在でも施設のある動物病院で実践されている療法ですが、強力な放射線を患部に的を絞って照射し、悪性腫瘍を治療するライナックの設備を保有する病院は、全国でも数えるほどしかありません。
　神奈川県藤沢にある日本大学動物病院(Animal Medical Center: ANMEC)で毎週１回、計６回の放射線治療を受ける事になります。
　放射線治療は、CONNIEが動かないように全身麻酔で処置されます。
　全身麻酔はCONNIEの体力をかなり消耗させます。彼女は６回の放射線照射による治療に耐えてくれました。
　2017年6月23日、CONNIEは虹の橋へ向かってRUNしました。
　でも家族全員、CONNIEは家族、最期まで寄り添ってやる事が出来てよかったと思っています。


「ゆっくりが約束した事・・・」CONNIEサイトを立ち上げた時に付けたサブタイトル通りに。


もう頑張らなくていい。ゆっくりがいいね、CONNIE